約1万2千冊のイタリア語の図書のほか、充実した日本語のイタリア関係図書約5千冊と、AV資料を所蔵しています(年間利用料2千円)。資料の貸出しや閲覧のほか、イタリア外務・国際省の翻訳出版助成金の手続き、須賀敦子翻訳賞やフォスコ・マライーニ賞の開催などを通じて、日本におけるイタリア語書籍の普及とイタリア関係の出版振興に寄与しています。
図書室には文学や美術、音楽を始めとした人文科学系の本を中心に、イタリアに興味をお持ちの方はもちろんのこと、当館イタリア語・イタリア文化コース受講生の方にも役立つ情報と資料を豊富にご用意しています。
毎年春先に、過去3年間に日本で出版されたイタリア関連の書籍を一挙に集めて展示・販売する「イタリアブックフェア」を開催しています。イタリア関係の書籍をまとめて手にすることのできる貴重な機会として、多くの方にご好評を頂いています。
ブックフェア期間中には、著者や翻訳者による本の紹介、講演会、トークセッション、朗読会、展覧会等、本に関する多彩なイベントも企画しています。
1978年以来、前年度に日本で刊行されたイタリアに関する図書、論文、記事を採録した『イタリア関係図書目録』を刊行しています。
目録はイタリアの大学図書館や公立図書館でも利用されており、日本での様々な研究成果について情報を広める役割を果たしています。
このうち、1995年から2011年までの目録データはWeb上でデータベース化しており、イタリア文化会館図書室Webサイトより検索が可能です。
イタリア文学者であり随筆家の故須賀敦子氏(1929-1998)が生前所蔵していた書籍や自筆メモ、原稿などの一部が1999年にイタリア文化会館に寄贈されたことを受け、それらの管理、保存及び目録化を行っています。
須賀氏のコレクションのうち、日本語図書の多くはフィレンツェ大学図書館に、欧文図書は上智大学中世思想研究所と東京大学文学部南欧語南欧文学研究室に遺贈されています。当館で所蔵する図書はその潤沢なコレクションの一部にすぎませんが、それでもその数は約3,500冊にのぼり、イタリア・フランス・英米文学作品やそれに関する評論はもちろん、神学や宗教をテーマとした貴重な図書も多数含まれています。
現在、イタリア文化会館ではフォスコ・マライーニ賞と須賀敦子翻訳賞の二つの文芸賞を主催しています。
両賞はそれぞれ、2007年まで続いたマルコ・ポーロ賞及びピーコ・デッラ・ミランドラ賞を継承するものとして2013年と2014年に新設され、交互に隔年で授与されます。フォスコ・マライーニ賞はイタリア文化に関する優れた日本語の著作に対して贈られる賞であり、須賀敦子翻訳賞はイタリア語から日本語への卓越した翻訳書に対して贈られる賞です。
いずれもイタリアに造詣の深い学識者による厳正な選考を経て、イタリア文化会館より授与されます。
イタリア文化会館 図書室
HP: https://iictokyo.esteri.it/iic_tokyo/ja/la-biblioteca/
Email: biblioteca.iictokyo@esteri.it
申込み締切日:2022年9月18日(日)23:59