イタリア文化会館

イタリア文化会館について

Istituto Italiano di Cultura

あなたに一番近いイタリア 
L’Italia più vicina

イタリア文化会館とは

日本でイタリアを最も身近に感じられる政府の文化交流機関

皇居近くの閑静なエリアに位置するイタリア文化会館は、イタリア外務・国際協力省の文化機関として「あなたに一番近いイタリア」をコンセプトに、イタリア文化とイタリア語の普及と、伊日文化交流の振興を目的として活動しています。

赤い外観が印象的な建物は、イタリアの建築家、ガエ・アウレンティの設計によるものです。

ガラス張りのエキジビションホールから地下へと続くダイナミックな吹き抜け空間は、イタリアならではのデザインです。

イタリア文化会館

372人収容できるコンサートホールやエキジビションホールでは、美術、音楽、映画、建築、デザイン、ファッションなど、さまざまな分野のイベントが開催され、身近にイタリア文化を感じることができます。

図書室では、イタリア関連の書籍やDVDを多数所蔵し、一般公開しています。図書室企画のイタリアブックフェアでは、イタリア関連書籍が集められ、毎年、多くの人が訪れています。

長い歴史を誇るイタリア語・文化コースは年4学期制で、経験を積んだネイティブの講師によるレッスンが受けられます。

授業内容と教育プログラムはイタリア教育・大学・研究省(MIUR)が認定し、シエナ外国人大学が実施する「DITALS」- 外国人教育イタリア語講師資格の教育方針と教授法に基づき構成され、20年間の教育現場での実績を誇ります。

イタリア語は入門から最上級まで、全てのレベルに応じて学習していただくことが可能です。

また、語学学習だけでなく、ワイン、オリーブオイル、美術、音楽、映画など、幅広い分野で知識を深めることができます。

イタリア文化会館では、さまざまなイベントを開催していますので、気軽に参加し、イタリアを肌で感じてください。

イタリア文化会館の歴史

イタリア文化会館の歴史は古く、1939年にまで遡ります。同年、三井高陽男爵より、東京および京都にイタリア文化会館設立のための土地が寄贈され、また、日本政府とイタリア政府との間で文化協定が結ばれました。協定の中で、二国間における「相互信頼と友好関係をより一層強化」し「数世紀の伝統の上に築かれた両国の文化を尊重し、多様な文化関係を展開」することが謳われています。

1941年3月29日、現在の文化会館の所在地に、最初のイタリア文化の「家」、イタリア文化会館が正式にオープンしました。オーストリア人建築家アルヌルフ・ペツォルド氏設計による会館は、3つの建物からなる簡素なルネサンス風建築で、図書室、展覧会用のホール、大ホールおよび教室を備えていました。ところが、1945年3月の東京大空襲で、イタリア文化会館の建物も爆撃を受け、大きな被害に遭います。

戦後のイタリア文化会館の再建には、1954年の新たな文化協定を待たねばなりませんでした。建物を修復し、活動を再開したのは1959年12月のことです。

1959年 再建された イタリア文化会館
1970年 緑に囲まれた イタリア文化会館
2003年 イタリア文化会館の外観
イタリア文化会館
現在の建物の眺め

1960年にイタリア語コースが設置されると、イタリアの「経済の奇跡」に日本の高度経済成長期も重なり、相互の文化交流プログラムも活発化します。文化会館は、イタリア語とイタリア文化の研究の拠点としてのみならず、多彩なイベントを通じてイタリア文化を広く一般に紹介する場として、年を追うごとにその重要性を増していきました。

老朽化に伴い、1976年から78年にかけて建築家・青野達司氏の手により内部を一部改修した歴史的建造物は、蔦に覆われた緑の建物として長く多くの人に愛されてきましたが、2003年にその役目を終えます。

2005年5月にイタリアの建築家ガエ・アウレンティ氏がコンセプト・デザインを担当した現在の建物が完成。鮮やかな赤いフレームは日本の漆芸にインスピレーションを得たもので、文化会館のシンボルとして定着しています。