イタリア語やフランス語やスペイン語などの「ロマンス諸語」に分類される言語のルーツはラテン語です。その中でもイタリア語はラテン語の面影を強く残しており、単語や文法もラテン語との類似が顕著にみられます。そのため、ラテン語はイタリア語を学習されている方にとって親和性の高い言語といえるでしょう。
4世紀にキリスト教がローマ帝国の国教になると、ラテン語は教会の公用語として用いられるようになり、祈りやミサなど典礼の言葉にもっぱらラテン語が使用されることになりました。そのミサなどに際して歌われたのがラテン語を歌詞にもつグレゴリオ聖歌(4世紀から9世紀ころにかけて成立)ですが、ラテン語はグレゴリオ聖歌以降、今日に至るまで、西洋の様々な作曲家により音楽を付され、何世紀にもわたり宗教音楽を中心に歌われ続けてきました。
本講座ではそのように音楽を付されたラテン語のテクストを講読して音楽を聴き、歴史的・文化的背景にも触れながらラテン語の知識を深めます。今学期は、昨年の夏学期に引き続き、イタリア・バロック期の作曲家アント―ニオ・ヴィヴァルディ(Antonio Vivaldi, 1678-1741)らの声楽作品を取り上げ、そのラテン語テクストを講読し、音楽を聴きます。
*音楽的知識は特に必要ありませんが、ラテン語の基礎を学んだ方、あるいは学びつつある方を対象とします。初めて受講希望の方はイタリア語学校受付までお問い合わせください。
¥32,000
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